小説

□夜盗虫
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―ある日の夜―

ヒナタは風呂から上がって自室に戻ろうと廊下を歩いていた。

自分の部屋に入った途端何者かに口を塞がれ布団に押し倒された。

恐怖に一生懸命振り払おうと目を開き白眼を発動させようとしたとき、顔をみた瞬間に抵抗をやめてしまった。

ヒナタに覆い被さっているのはネジだった。

「ごめんなさい、ヒナタ様」
ネジが口を開いた。

ヒナタは目を見開いている。

そしてネジは続けた。
「あなたとの婚約が決まった時から我慢できなかった。ほんとは挙式を挙げるまで許される事ではない。でももう待てない。ヒナタ様、いい?」

ヒナタは涙を溢した
まさかネジがそんなに自分を思ってくれているとは思わなかった
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