小説
□風邪のちから
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(ヒナタ様か…ってヒナタ様!?)
その声はネジが片想いしている日向宗家のヒナタだった。
父・ヒザシの事で宗家とは和解し、彼女の行動を見ているうちに、小さい頃の淡い恋心が蘇ったのだが、殺そうとした苦い過去があるため罪悪感で恋心を大きくしないようにといつも避けていた。
ただでさえ熱で熱くなっている体がもっと熱くなる。
そこへヒナタが寝室に入ってきた。びくりとしながらネジへ声を掛けた。
「お目覚めになってたんですね。おはようございます、ネジ兄さん//」
少し顔を赤らめ下を向きモジモジしながら言う。
可愛いな、と思いながらもいつもより辛そうな声を出した。
「おはようございます…ヒナタ様。でも…なぜ…ここにいるのですか?」
当然な質問をしてみた。するとヒナタは
「昨日の任務帰りにテンテンサントたまたまあってこの事を教えてくれたんです…。」
そして任務がないのなら看病してあげて、と頼まれたのだ。と、ヒナタはいった。