小話

□暁の悪魔
1ページ/4ページ


私の彼…。
クール、紳士、そして街のキング。


彼は何時も気を抜く事が無い。彼等【サンズ オブ フェイト】の仲間と居る時も。
私の前でだけは気を許してほしいのに。


ある朝、珍しく彼よりも早く目が覚めた。(何時もは私が起きると、既にベッドには居ない)
隣で静かに寝息をたてる彼を起こさぬように、みつめる。
『(…なんて整った顔だろう)』こうして見ていると、俳優やモデルの様だ。
細身ながら均整の取れた身体。綺麗な赤い髪。何処を取っても、とてもギャングになんて見えない。
でも、近寄り難い威圧感、何事にも動じない落ち着きは、流石、キングである。


そっと手を延ばし、頬に触れてみる。
「う…ん…」『?』あれ!?起きない!?
調子に乗って…彼の頬に唇を近付けた…刹那!!
『!?〜〜!!』私の頬は彼の両手にガッシリ押さえられ…熱い…口付けをされた…。


.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ