小話

□宵闇の天使・ヒロインside
1ページ/5ページ



「俺と付き合ってくれないか?」笑ってそう言う貴方は、本当に天使みたいで…


地味で目立つトコロなんて無い私を見付けてくれた…そんな彼の彼女になれるのが嬉しかった。
ギャングなのに明るくて優しい彼の傍に居られる…私には夢みたいだった。


「兄貴、紹介するよ…まぁ、俺の彼女ってヤツかな」少し照れ臭そうなソワレに促され
『はじめまして』笑顔で挨拶をした。
知ってはいたが、街のキングである彼の兄に会うのは初めてで。会釈して顔を上げたとたん、不覚にも見とれてしまっていた。


ソワレとはタイプの違う綺麗な顔立ち。ソワレよりは華奢だけど、均整のとれた身体。何より、サングラスの奥の優しい瞳。
勿論、暗い赤のレンズの向こうは見えないけれど、彼の瞳の優しさは見えた気がした。何故か…。


.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ