Short stories
□赤き血に飢えろ
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――私は、炎のように赤きあれを欲し、最も美しい死を求める。
地を駆け、草を掻き分け、およそ全ての権利は得た。
残るは宝石のように光る、輝かしいあれだけなのだ。
誰か私に――殺させてくれ。
真夜中の閑静な街に、魂の断末魔が響き渡る。
私は美しい女と手を重ね合わせ、血のしたたる唇に舌を這わせた。
女の青ざめた顔が、私にとっては何よりの至福。
この世で最も美しい、恐怖に縁取られた顔。
しかしそれでも、私を満足させるものは作れなかった。
私を満足させて、死にそうになるぐらいの快感に墜としてほしいというのに。