ANOTHER STORIES
□A mysterious boy―不思議な男の子
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あたし、キャサリン。
みんなからは、変わり者だって言われてる。
あたしはそう思わないけど……。
あたしがおかしな子に見られるのは、きっと、あたしが特別だから。
あたしは幽霊が見える。
その幽霊に、話しかけられたこともある。
だから、壁に向かって話をしてるんじゃないの。
あたしは、特別なの。
ある日、あたしが学校から帰ろうとしたら、何だか変な声が聞こえてきた。
これは幽霊じゃない。今までとは、比べようのないくらいに大きくて強い力。
あたしは、あっという間に身体を乗っ取られた。
「少しだけ、借してね。僕らの運命がかかってるんだ」
何?これ!あたしの中で、声が聞こえる!
「あなたは……誰?」
あたしは、その「声」に話しかけた(もちろん、心の中で)。
「誰か、は言えない。ごめんね。身体、借りるよ」
そのままあたしは、意識を心の奥に閉じ込められた。