jump comic-D-

□後編
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ツムはあだなが好きで
俺もあだなが好きで
あだなは俺らが好きで



そんな感じで
なんとなく、まだ3人で過ごすんやろなって思てたし





それでええとも思っとった。





「ツム居らんくて寂しい?」

「んー…分からん、多分嘘やし」

「せやなぁ」



飯食う場所はいつもと変わらんのに
一人でも騒がしいツムがおらんと いつもより静かな気ぃするんは
ホンマ 毎日、一緒やったから。

ずっと、一緒やったから。  分かる。

ツムの彼女発言が嘘なんも
あだなよりバレーが好きなことも
俺とあだなに気遣ったんも

全部、分かるから 



俺も言う て、すぐ決めた。



まぁ、何で急にそんなんしだしたんかは謎やけど…てか急すぎんねん。
前もって言うとったら、なんか場所とか雰囲気とかもっと選んだ………かもしれんのに。


まぁ、もう言うてもうたけど。とか考えながら口いっぱいにおにぎりを頬張ったら
あだなが「ちゃんと噛みや?」て笑た。

それを見た瞬間に、思う。





あぁ、ええか。何でも。





「……俺、飯食う度、幸せやって思う」





これが、一生続くんやったら
雰囲気なんか些末事や。





「あと、サーブ打つ時の8秒間も好きや」





ツムが土俵から下りた今、他の誰に譲る気ぃもないし





「そんでそこに あだながおったらええなって思うねん」





あだなが俺を選ぶんも分かっとる。





「それが何度繰り返しても、幸せや、好きやって思うから」





他に何の要素も要らん。
お前がおったら、俺はどこでも幸せやと思うから。








「俺と付きおうて。俺のこと幸せにしてや、なまえ」








真面目に言うてるて、そんなん分かっとるやろうけど
なんとなく愛称より名前を呼んで。

幸せにしたるって気持ちが ないわけやないけど
しっくりくる方を口にすれば
それを聞いた心路がまた笑て、俺と同じように名前を呼ぶ。



「せやね、幸せにしたげるよ。治」



あぁ、ほら、幸せや。
悩み事もなんもなくなった。










事変 後編



俺の人生最後の日には、あだなの作った飯が食えるんやから。










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