jump comic-D-

□これが自惚れなら
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ちょたと付き合って3ヶ月の記念日。
用意したプレゼントに 乗せる言葉は決めていた。

口にしたことがなかったから、流石に少し緊張して
話の振り方がおかしかったかもしれないけど


朝 一番に、プレゼントと一緒に  





ちょたのこと、好きなんだよ って





その言葉は
私なりに考えて伝えた、つもりだった。



お昼のすれ違いがあってから
ちょたが 表情を曇らせることが増えたような気がして

必死に何かをしてくれようとする姿が
無理をしているんじゃないかと感じるくらい。


うまくいってるんだと、そう思っていたから
ちょたが不安がっているのに 気づくのが遅くなってしまって

1ヶ月目も、2ヶ月目も私からのプレゼントは手元に残る物じゃなかったから
少しでも安心材料になればと、今回はふたりお揃いのものにした。

すごく喜んでくれていたのは目に見えて分かったし、表情にも陰りは見えなくて
これで安心して 少し前みたいに自然に振る舞ってくれたら…と思っていたけど



そう、上手くはいかないみたい。





「毎日教室まで送ってくれなくても大丈夫だよ?」

「俺が少しでも一緒に居たいだけですから、気にしないでください!」

「…いいこいいこ」



頭を撫でてあげると、ほっとしたように笑って
それから、やっぱり少し表情を曇らせる。


ちょたの今言ったことが 嘘だとは思えないけど
その奥で何を考えてるのかまでは、さすがに分からなくて。

氷帝学園がU-17へ参加することが決まって
あまり会えなくなってしまうから、というのも考えたけど
それが寂しいね、と話した時とはまた違う表情で

本人にそれとなく聞いてみても、答えてくれる様子はなかった。

そうなると、それ以上思い当たることがなくなってしまう私は どうしても嫌な想像をしてしまう。





ちょたはとても優しいから
本当は別れたいと思っているのに 言えないで無理をしている





なんて

ありえないと思うのに
ううん…自分がそう思いたいだけなのかな

自分のことまで分からなくなってきちゃう。





でももし無理をさせているのだとしたら
それは彼とさよならをするより嫌だと思う。





そう、思うのに。
そうでないことを願うばかりで

好意は沢山伝わってきているのに
信じてあげられない自分が嫌になる。



信じたい、けど分からなくて

分からないけど、



それでも やっぱり
ちょたが表情を曇らせる原因はきっと私だと思うから。










が自惚れなら


その方がよっぽどいいのに、と思いながら目を閉じた。









→07.一番望んでいたこと





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