jump comic-D-

□忘れたまま
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「今度どっか飯行かね?」



入学してからもう何度目かのこの発言に、みょうじの隣にいた耳郎が「あんた懲りないなー」とか何とか呟いた。

分かってるよ!?俺だって分かってるけどさァ!
しょうがなくね!?俺こういう性分だし!せっかくの高校生よ!?女子と遊びてーじゃん!!
そりゃだいたい流されっし断られっし相手にされねーけど、それは過去なわけよ!
今回はいける可能性だってあるくね!?つかなんで皆ノッてきてくんねーかな!なんて内心ヤケになってる俺を見て、瞬きを2度ほどしたみょうじはふっと口角をあげた。

それを真正面から見た俺は、耳郎の言葉でやさぐれた気分なんてなんのその。
あ〜やっぱ女子の笑顔は癒されるよな〜超カァイイ!
断られてもとりあえずにこにこしてくれただけで俺は嬉しいわ!!
もういっそこのまま答えは聞かねー方が…いやまだ分かんねーけど、



「いいよ」



ほらな〜〜!やっぱ断…



「えぇ!?」

「上鳴くんは何好き?」

「え、えぇ!?いや、そんなんみょうじの好きなんでいいけどさ!マジ!?マジでいいん!?」

「え?何で?普通に放課後、クラスメイトとどっか寄ったりするくない?」

「するする!!」

「バカ、コイツが言ってんのは1対1だって」

「え?響香ちゃんは?」

「ウチもう断ったし。コイツ女子皆に言ってるからね、なまえも真に受けないほうがいいよ」

「ちょいちょい待てって!そんなん言ったら俺の印象悪くなっちゃうだろ!!」

「事実じゃん」

「俺はアレよ!?いつだって本気なんだぜ!?」

「余計どうかと思う」

「なんで!?!」



キセキだ!今キセキが起こってる!!なんて内心めちゃくちゃ浮かれてたってのに、耳郎の発言は俺を地に落としかねねー。いやマジで。
やっといい返事貰えそうだったってのにさァ!!つーか飯ぐらいよくね?!



「んー…」

「やめときなって」

「マジで耳郎は俺になんか恨みでもあんの!?」



別にないけど、って良いながらその冷たいは視線なんなん!?ガード固すぎねぇ!?
と絶望すら感じ始めたこの時、空の雲でもはれたのか 窓から一段明るい光が差し込んで目が眩む。



「私は…どっちでもいいよ!人生何があるか分かんないし、何が何のチャンスになるか分かんないから、なんか色んなのに乗っかっとこうかと!!」

「あんた全体的にアバウトだね…」

「…俺、みょうじと付き合うわ…」

「上鳴は気早すぎ」



光が相まって、みょうじがもう天使みたいに見えたとか
大袈裟だと思うけどマジ、後光さしてた。

これ拝むしかねぇわ、なんて手を合わせてたら
みょうじが戸惑い気味に自分を指差して首を傾げる。その仕草もカワイイなちくしょー。



「えっ?……と、付き合うって…私と上鳴くんが?」

「そう!」

「…名前と個性しか…まだ知らないと思うんだけど……?」

「それ可能性あるってことじゃね?」

「ポジティブだ…!」

「おうよ!とりあえずみょうじ、何好きなん?」

「えっと…パスタ…かな!あ、デザートにパフェとかもあると嬉しいなぁ、」

「おー、あるある!美味いとこ知ってんよー」

「ほんと?」



美味い飯を想像したのか、「…楽しみ、」っつって、ふんわり表情を崩したのがまた、あー カワイイ、なんそれカワイイ。
おんなじことしか言えなくなるわコレ、なんて 電気を使ったわけでもねーのにアホになってる自分の頭をどうすることもできずに



「俺も超楽しみ」



なんてへらへら言ってたら
いつにするか決めるのを








たまま



席に戻ってた。え、嘘だろ?!







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