Beide gefuhle-D-

□これでいい
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ブラックバードと共に、BADを駆け抜ける。
セキュリティからいただいてきたカードを手土産にアジトへと帰れば、
そこには笑顔で出迎えてくれる子供達がいる。



「クロウ!」
「おかえり!」

「お前らいい子にしてたか?ナマエの困ることしなかったろーな?」

「うん!」
「してないよ!」

「ならお土産だ!じゃじゃーん!」

「わー!カードだー!」



喜ぶ子供達の笑顔は、俺の希望だ。

マーカーを付けられようが、怪我をしようが…
嬉しそうに笑うこいつらを、俺は守ると決めた。



「いいか、お前らはセキュリティに捕まるような悪さはするな。
 さもないと、俺みてーなツラになっちまうぞ!
 言うことを聞く奴は、いつか必ず俺がここから出してやる!」

「はーい!」



返事をする子供達によし、と返してブラックバードを中へ運ぶ。

そこにはまた、笑顔があって



「クロウ、おかえり!」

「おぅ、ただいま」



おかえり、と俺を待つナマエが居る。

色んなことがあって、
塞ぎ込んだり、泣いたりしてたこいつも、
ちゃんと笑うようになった。

俺の気持ちを押し付けて、苦しめちまうこともあったけど
今はそばで見守ることにした。

無理に前を向かせる必要なんてねぇ、
こいつが全部にけりをつけて、ちゃんと笑う方がよっぽどいい。




それが、俺につながらなくても、



全部にけりがつくまで、俺がナマエを守ってやる。

そう決めたんだ。





『新着ニュースがあります』

『ウィナー!不動ー遊ー星ー!!!ニューキングの誕生だー!』


電子音が響いて、2人して画面を見つめると
MCが遊星の勝利を伝えていた。





「あの遊星がねぇ…
 シティのデュエリスト共もたいしたことねーなぁ…」

「なんか、似合わないね…遊星がキングって」

「確かにな!」



2人で顔を見合わせて笑いあう。



「さーて、子供達の面倒でも見てくっかな!」

「うん、帰ってきたらデュエルしてもらうんだ!って意気込んでたよ」

「ほー!そりゃあ楽しみだぜ!!」








でいい



こいつらが笑って待っててくれる限り、何があっても俺が守り続けてやるんだ。












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