American lemonade-D-

□Pina Colada
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高校生にもなれば、自然に色恋沙汰の話も増えて
彼女が欲しいと騒いでるクラスメイトに

そういえば元気にしてんのかな、と
小4の時に出会った 一人の女の子を思い出す。





セナと仲が良くて、

まも姉のことが大好きで 、

真面目で、

泣き虫で、

自信がなくて、


けど意外と





いじっぱり。




男子にいじめられたって、からかわれたって、
助けてとは言わなくて

どうしようもないのに、自分でなんとかしようとする。



その理由を聞けば



『まもりお姉ちゃんみたいになりたくて…』



なんて、そんな理由だった。
確かにあの頃の俺たちからすれば、1つ年上のまも姉は大人っぽく見えたけど



『…?このりはまも姉にはなれないだろ?』

『…そう、なんだけど…』


その弱々しい返事に
まも姉が心配するのもしょうがないな、なんて思ったっけ。



『何か困ったら、ちゃんと言えよ』

『ありがとう、りっくん』

『まも姉にも頼まれてるしな』



”私が居ない間、セナとこのりちゃんをお願いね”って。
俺は保護者とかそんなんじゃないんだけどなって思いつつも
セナとこのりを見てると、やっぱり放ってはおけなくて、つい構ってた。


結局またすぐ転校になって、2週間くらいしかそこには居られなかったけど




あの頃のことは、今でもよく覚えてる。



中学では女の子と付き合ってもみたけど
アメフトに夢中だったからろくに付き合えもしなくて…ってのは言い訳になるか。
結局、そこまで想ってなかったんだろうな。



『セナ、それまでこのりのこと頼んだぞ』



預けてでも、そのままで居てほしいと思ったのは
好きだったからか、守ってやりたかったのか

流石にあの頃の気持ちは色褪せてるけど








えたら、



その時は、また色鮮やかになったりすんのかな。なんて思いながら、部室へと足を向けた。



Pina Colada-ピニャコラーダ-
【淡い思い出】







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