Long Story

□生い立ち‥そして
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「オレも記憶ないって言ったじゃん?」



しばらくして悟空が口を開いた




「オレ、岩から生まれたスッゲー強い妖怪なんだって
500年前に悪い事して、山のてっぺんに閉じ込められてたのを‥三蔵が見つけてくれたんだ
オレは三蔵から聞いただけだし、三蔵も三仏神に聞いた話だって言ってたから、ホントか分かんないけど」



三仏神が言ったのなら事実なのだろう


だが、目の前の人物はそんな大罪を冒す凶悪な妖怪には見えない





「初めは知りたいと思ってた…自分の正体を
でも、今はどーでもいいんだ。オレはオレだから」



白い歯を見せて笑う悟空は、とても誇らしげに見えた





『強いね、悟空は
――…私も、いつか そうやって笑える日がくるのかなぁ?』







「出来ますよ。颯妃さんなら」



「そーそ〜 何てったって俺様が惚れた女なんだし」



いつの間にか他の男3人も近くに来ていた





「過去は過去だ。過ぎた事をうだうだ悩むより、これからをどう生きるかだろう
颯妃‥お前はどうしたい」





『私?――私がしたい事‥‥

そうね、まずは、狼欄に会う
アイツは何か知ってる。それに、このままじゃ終わらない気がするの』




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