Long Story
□新たな出会い
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「なぁ〜んでオレ様が買い出し係なのかねぇ…」
文句を垂れつつ、両手には頼まれた荷物
しばらくは手掛り探しの為、この町への滞在を余儀なくされた一行
三仏神も三蔵もどうでもいいが、ヤられっぱなしは悟浄も気に食わない
個人的に興味もある
「暗がりで顔はよく見えなかったけど、いい女っぽかったしなぁ」
――それに、俺達4人を眠らせた‥あの不思議な現象も気になる
「妖怪じゃあねぇ‥よなぁ……っと」
『きゃっ!!』
考え事をしながら歩いていたせいで、前方不注意だったらしい
横道から出て来た女とぶつかった
「ごめんねおネーさん、大丈夫?」
尻餅をついた彼女に手を差し延べる
『大丈夫です。私も前見てなか‥‥ゲッ!』
「ゲッ?………あっ!!」
目が合った途端、悟浄の手を振り切ろうとする……が、さすがに力では敵わなかった
「『何でも屋』のおネーさんだよねぇ?奇遇じゃん」
ニヤッと笑う悟浄に颯妃は軽い目眩を覚えた