Long Story
□新たな出会い
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「……颯妃よ、少し戯れが過ぎる様だが?」
暗がりから声が響く
『仕方ないでしょう…相手はあの三蔵法師一行
三仏神など面倒もいいトコだわ』
「なら相手にしなければいい。
わざわざ力を使う必要などない筈」
『説教は勘弁して…貴方は三蔵一行の力を知らないのよ
しぶといし、一筋縄ではいかないと評判なのだから』
「それなら尚更だ…万が一 力の事を知られたら、三仏神もお前を放ってはおかないだろう」
『……もう会う事もないでしょ。暫くは自重するからこの話は終わりにして』
「…よいか颯妃、お前は
《Schwarze》の一員なのだ。勝手な行動は慎め」
『‥‥一員になった覚えはないけどね』
「また連絡する。それまで仕事はするな」
『はいはい‥わかりました』
声が消えると、重苦しかった部屋の空気が消えた
颯妃は大きな溜息をつき、煙草に火をつける
数口吸うと揉み消し、静かに目を閉じた
『…くそジジイが』