Long Story

□対峙そして封印
1ページ/6ページ





颯妃は朝と同じ湖にいた


精神を集中するが、どうも気が散漫になる










「――…明日‥か」



草の生える地面に腰を下ろし、湖を見つめる



「狼欄を倒す……そして、三仏神にお母さんの手掛かりを」



本当にそれでいいのか



狼欄が実の父親

それも本当か分からない


櫻華が母親であるのも、事実か定かではない




「考えても仕方ない‥か
今は狼欄を倒す事だけ考えなきゃ」



「デカイ独り言だな」



「三、蔵…」



朝と同じ様に、背後から声が響いた




「どうしてここに?」



「湧き水が必要なんで汲みに来ただけだ」



湖に繋がる小川が流れている
その小川の底から水が湧き出ている様だ






「……迷ってるのか」



「何‥を?」



「狼欄を倒す事だ」



「…そうじゃ、ない
ただ、本当にそれでいいのかって思う気持ちもある
狼欄を倒して、三仏神から母の事を知る。
それは…本当に正しい選択なのかって」



「本当に正しい選択なんて誰にも分からん。だがな、道は1つしか選べない
なら、自分が最良だと思う選択をしろ。迷うな」



「三‥蔵‥」





なんて強い意思

迷いを打ち払う声


だから、彼等は三蔵に着いていくのだろう


だから、彼等もまた強いのだろう




次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ