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□三蔵の穏やかな1日
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穏やかな日差しが降り注ぐ午後、三蔵は書類に埋もれながら
ため息をついていた
「何だって俺がこんな事…」
三仏神の命でなければこんな紙切れ、跡形もなく燃やし尽くしてしまうのだが
いや、今からでも遅くない
事故に見せかけて燃やしてしまおうか
つらつらとそんな事を考えていた矢先、気持ち良さそうな寝息が聞こえてきた
「ん〜…もう腹いっぱい」
同じ部屋の床の上に転がって寝ているのは、最近連れ帰った猿
もとい「悟空」と名乗る大地の妖怪だ
まだ幼さが残る顔とは裏腹に、とてつもない強い力と
脆い心を持っていることを先日知った