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□観世音菩薩の悪戯
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「なぁ三蔵、腹減った〜」



いつもと変わらない台詞



「…………」



いつもと同じ返答(…と言うより黙殺)



「なぁ、なぁってば!三蔵、聞いてんのかよ!?」



だんだんムキになっていくのもいつもと同じだ



「おまえさぁ、そんなちっこい体のどこにあれだけの量が入るんだよ?」



いつものように横から口を挟んでくる男



「うるせぇ!ちっこいって言うな!!ちょっと自分がデカいからって…」



「お〜お、そりゃ俺様は長身で足も長くて顔も良いですからねぇ〜
おチビちゃんには解らない世界でしょうよ」



「お前なんてデカイだけで役に立たない木偶の坊じゃないか」



「ほ〜、少しは人間の言葉を覚えたみたいだな。
これも俺の教育のお陰か?」



相変わらずの憎まれ口とそれに反応するやり返し


…そして



「うるせえぞ!いい加減にしねえと二度と空腹の味わえない体にするぞ!!」



銀色小銃の銃口の照準は後部座席の二人にバッチリである



「あははっ…それはずいぶんな節約になりそうですねぇ」



ジープを運転しながら、隣席で殺人行為を行おうとする人物をけして止めようとはしない笑顔の持ち主



「止めろよ〜八戒!」




二人の声がハモって聞こえる




普段と変わらない会話は、普段と変わらない結末を迎えたのだった………?



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