短編

□甘系 クロカマ(サナ作
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愛しい愛しい俺のカママ。絶対守ってみせるから。
『なぁ、カママ』
珍しくカママと二人きりになった。普段はキュララがくっついて中々なることが出来ないから聞くなら今だと思う。
『…何…』
仮にも恋人なのに、1bは離れるのは正直言って悲しい。けど、それはカママの性格だからと開き直る事にした。
『俺は…何があったとしてもカママを守るから』
そう。例えアイツが来ようとカママの父さんが来ようと、守ってみせる。アサシンらしく、彼氏らしく。
『……』
カママの口から返事は無く、静かな時間が流れていった。そして、漸く。
『…期待してるよ…』
カママなりの精一杯の気持ち。少しだけ赤くなって笑うカママが可愛くて、可愛くて。
『…カママー!』
『…馬鹿…!』
飛び掛かる俺を華麗に避け、鎌を突き付けた。俺の首に。
『…言ってること…違うよねクロロ…』
顔は笑顔のままだけれど、明らかに怒りのオーラが出ていた。
『だってカママ可愛いし…』
可愛いカママが悪いんだ!と、らしくない否定をした。本当は我慢出来ない俺が悪いのにね。
『…一回…半分になる…?』
首からは離れたものの、移動した先は脳天だった。
『ごめんなさい半分は許してください』
冷や汗がダラダラ流れた。このままでは確実に半分こになってしまう。そう思った矢先。
『…冗談…だよ…』
すっと、鎌が外された。意外な展開に思わず振り向くと、間近にカママが。
『カママ…?』
心臓が外に飛び出そうな位ドキドキしていると、左の頬に何か柔らかい感触が。
『…絶対…守ってよね…僕の王子様…』
カママが、普段は絶対言わないような事を言った事に暫く酔いしれ、ふと気がつけば居なくなっていた。
『…ああ、絶対守るさ』
頬にそっと触れ、カママが行ったであろう場所を見ていた。

俺の王女はツンデレで、たまに見せる仕種が可愛くて。だから守ってやりたいんだ。その笑顔を、その幸せを。




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