小ネタ(夢)

□兄と妹
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『貴方の住む世界はどんな感じなの?』

そう訊かれて、応えていいのか分からなかった。だけど、黙っている理由なんてないから教えた
ダン達がHEXの野望を阻止して、ワンダーレボリューションを救った事。僕は地球でみんなの無事を祈って待っていた事。今はみんな楽しく爆丸バトルをしている事。僕もその1人だという事
それを話したら、彼女は笑った。だけど、切なさそうだった

『私と兄さんは…どんな感じだった?』

『えっ…。ごめん。僕が居た場所だとミラと逢った事ないから』

『…そう』

彼女の表情は暗くなった
そう、だよね。彼女は元のお兄さんに戻って欲しいんだ。戻って欲しくて、ドラゴを渡してしまったんだ。渡せば、自分の知っているお兄さんに戻れると思ったのに、戻っていない。むしろ、裏切ったんだ。今の世界はそうだけど、僕のいる世界の彼女は、幸せなのか気になったんだ。優しい人なんだね

『きっと、仲の良い兄妹に戻っていると思うよ?僕には兄弟なんていないから分からないけど、妹を見捨てる兄なんていないハズだよ』

『じゃあ、なんで兄さんがっ?!』

『えっ…。えっと…』

マズい。慰めるつもりが、墓穴を掘ってしまった!
でもこれは僕の考えであって、必ずしも全部の兄が当てはまる訳じゃないのかもしれない。現に彼女のお兄さんがそうなんだし…。でも、なんていうのかな…

『ミラのお兄さん、優しい雰囲気してたから、きっと何かあると思うんだ』

僕は思ったことを言った。優しい雰囲気がしたのは本当だ。だけど、それを隠そう、いや、消そうとしていた。そんな感情を持っている感じがしたのは、僕だけなのかな?

『…貴方にはそう感じたのね?』

『う、うん』

『そう』

彼女は笑った。嬉しそうに、笑った。良かった。彼女が笑わないと、みんな心配しちゃうし、僕も心配になる。心配するから笑わせようと、今の言葉を言った訳じゃないけど、自分の感じた事を素直に言えて良かったな
今の世界は訣別状態だけど、僕のいる世界の彼女は幸せならいいな。そして、今居る彼女も幸せになれればいいな


―――

爆丸DS男主
ミラバージョン
この世界のミラは結構なブラコンなので好きです

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