小説
□第一印象
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「俺は藤浦葉、よろしくな」
「……パティです…」
目線を合わせないで棒読みに言う
パティは不安そうな目で俺を見ている
確かにこいつは普通人にいいようにされた同類だ、だからといって同情はしない
似たような奴はパンドラにはたくさんいる
はっきりいってこの時のパティの印象はあまり良くなかった
理由は……少佐がこいつばっかりかまっていたから…
子供っぽいのは解る、だが気に入らなかった
新入りに何大人げないことやってんのよ、と後ろから紅葉に言われた
紅葉の言葉に俺はうるせぇしか返せなかった
数日後、まさかパティの事が好きになるなんて…この時の俺には考えつかなかった
どうやら俺は一筋縄じゃいかないのが好みらしい