小説

□貴方が好き
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昔、私が11才の時紅葉さんに言われた言葉


『それは好きじゃなくて、憧れなんじゃない?』


からかって言われた言葉

私はそれに反応した


『憧れじゃないもん!私は異性として少佐が好きだもん!』


むきになって私は叫んだ

確かにあの頃の私は[憧れ]と[好き]の違いがわからなかった



だけど…今は違う

あの頃と同じ私じゃない

8年たった…私は憧れではなく…少佐が好き…あの頃より気持ちが変化した

憧れではなく、異性として少佐が好き…
そのことを少佐に言ったら少し困った顔で




『ありがとう、でもごめんね』




と、言われた

その言葉は、小さい子供に向けるような言葉だった

確かに少佐から見れば私はまだまだ子供だ
だけど……もう19才だ

私は女性だ

だから…子供じゃなくて女性として扱って欲しい



「少佐……私は貴方が好きです…」



私はあの時と同じ言葉を言う

だけど少佐はあの時と同じ顔であの言葉は言わない

目を閉じて…眠っている…もう届かない声
もう届かない想い

頬に冷たい何かが流れた


































どれだけ叫んでも、想っていても、貴方は目をさまさない

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