小説

□爆笑!サンタさん事件
1ページ/1ページ

2月24日 クリスマスイブ…


ここ、パンドランドでは盛大なクリスマスパーティが開かれている。

パンドラのツンデレクィーン、澪はこの日を楽しみにしていた。



「少佐はまだこないのかな」



毎年、兵部は子供たちにプレゼントをあげている。

実際子供たちはプレゼントというより、兵部に会えることが一番うれしいのだが…

兵部はそれに気づいていないのだ。

これは、恒例行事で大人たちはサンタの格好をしている。(させられている)

イベントがあるたび大人たちは兵部に振り回されているが、子どもたちの笑顔を見ている兵部を見ていると、まっ、いいかという気持ちになる。

例外を除けば…

場所は変わって、リビング

そこには、兵部と幹部三人がいた。

子どもたちに渡すプレゼントの準備をしていた。

兵部と葉はサンタの帽子をかぶり、紅葉はサンタの衣装を着ていた。

いつもの服装なのは真木だけ…

そこで、兵部は真木にサンタの衣装を渡した。

ニヤニヤと笑っている兵部にいやな予感を感じつつもそれを受け取った。

真木は渡された衣装をみて固まった。

それを後ろから覗き込んだ葉は爆笑している。

その様子を何事だと興味をもった紅葉も笑いをこらえている。



「少佐…これは一体…」

「何って…サンタの衣装だけど?」

「一般のサンタの衣装は…紅葉が来ているようなものではないのですか?」

「そうだね」



紅葉は、女物サンタワンピース…ではなく、ごく一般に広く知られている普通のサンタの衣装である。

だが…真木が渡された衣装は…



「なんで、サンタの衣装がこれなのですか!」

「これが、日本最初のサンタだからさ」



爆笑、殿様セットと書かれた袋だった。中には、カツラや殿様の衣装が入っていた。

サンタの袋の代わりに風呂敷が入っている。

これを渡された真木は投げ捨てたい衝動に駆られたが、兵部から受け取ったものそんなことはできない。

ただ、固まっていることしたできない真木

そんな真木に兵部は笑っていた。



「ほら、早く着ろよ。似合うと思ったから持ってきたんだぜ?」

「そ、そうっすよ。真木さん…似合うと思うっすよ…ププッ」

「まっ、まぁ悪くはないんじゃない?」

「紅葉まで…」



笑いをこらえている2人(いや、1人は爆笑していたが)を見て、真木は深いため息をついた。



「少佐、これはお返しします」

「おや?どうしてだい」

「……私には無理です。他の奴に渡してください」



真木はそういって衣装を兵部に返した。

葉はおもしろくないと、言っていたが無視した。

いちいち構っていられない。

さっさと終わらせよう、と真木は椅子に掛けてあったサンタの帽子をかぶった。

こうすれば、あの衣装をまた渡されずに済むと思ったからだ。

最初に話した通り、このパーティではサンタの格好をしないといけないのだ(子供たちは自由だが)

とりあえず、帽子だけでも被ればそれを守っていることになる。

が…



「こら、真木〜そんなこというなよ」

「そうっすよ、真木さん以外にこの衣装に合う人はいないっすよ?」



どうしても真木に着せたい2人…

衣装を持って真木に近づく、真木はそこから逃げようとしたが…

できなかった



「ふふっ、この僕から逃げられると思っているのかい?真木」

「いかに、少佐のご命令でも…それは着ません!」

「命令じゃないよ?お願いだよ」

「着ません!」

「たまには、いいんじゃないの?真木ちゃん」

「そうっすよ!意地はってないで」



さぁ、と詰め寄られる真木

…真木がその衣装を着たのかは…皆さんのご想像にお任せしましょう

それでは、MaryChristmas!


[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ