ギロ夏小説(ノーマル)

□勇敢なるチビ戦士
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「久々に使うでありますからなぁ・・・一応試し撃ちをしておくであります」

と呟きながら庭に出るケロロ。テントの前ではいつものようにギロロが銃の手入れをしている。

ジャキッ・・

「よし・・・ターゲットロックオン・・発射!」

ドキューン・・

「うわぁ〜・・・」

辺りを閃光が包む。

「・・うむ・・・しっかり動作するようでありますな・・・」

ピーッ、ピーッ、ピーッ・・・

「な、なんでありますか?」

手に持つ銃の表示を見る。

「・・バ、バッテリー切れ・・・でありますか?」

・・・・・・・・・・

(・・なんだったのかな、今の光・・・)

先ほどの閃光が気になった夏美が庭に出てきていた。

(ギロロ・・・大丈夫だよね・・)

テントの前にギロロが倒れているのを見つけた。

「!・・・ギ、ギロロ!?・・だ、大丈・・夫?」

急いで駆け寄る夏美。倒れているギロロに異変があるのに気がつく。

(ち、小さい?・・・さてはまたボケガエルの仕業ね)

「ギロロ?・・大丈夫?」

とりあえず声をかけると意識をギロロは取り戻した。

「・・ぅうん・・な、夏美(なちゅみ)?」

(・・・か、かわいい・・)

「こ、これは?」

ギロロは起き上がって自分の体を見回す。

「・・多分・・ボケガエルの変な銃のせいじゃないかな?」

「く、くそ〜・・・ケロロのやちゅ・・」

ギロロは家に向かって駆け出した。

ぐらっ

「う、うわぁ」

べしゃ

バランスを崩して激しく転倒するギロロ。

「うっ・・・ぅうっ・・痛い〜・・ひっく・・」

倒れた体勢のまま泣き始める。

「だ、大丈夫!?」

夏美がギロロの体を起こす。どうやらひざをすりむいてしまったようだ、地がにじんでいる。

「ううっ・・ぇえ〜ん」

「たいしたことないじゃない・・・ほら泣かないで・・」

泣いているギロロの頭をなでる。

「・・ひっく・・ぅうっ」

「ギロロは男の子でしょ?・・痛いの飛んでけ〜・・・ほらもう痛くない」

「ひぐっ・・すんすん・・・」

だんだん落ち着いてきたギロロ。ようやく泣き止む。

「・・落ち着いたみたいね・・ひざの手当しようか」

「うん・・」

頷くギロロは夏美に手を引かれて家の中に入った。
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