novel
□辞書貸して
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今日も空が高くて白い雲が浮かんでて
今日もセミがミンミンジージーうるさくて
んで今日も窓際に座るあたしの視線の先には…
「はよ、栄口」
「ん、はよ」
彼を見つめるようになったのはいつからか
彼のあのやわらかそうな髪の毛とか、口調とか、
…笑顔とか
まぁいろいろツボだったみたいで
一度もしゃべったことないのに
惚れちゃってて…
あ──乙女心って謎だわ──
なんて思ってたら…
〈バチン〉
「え」
、目が合っちゃったよ
え、え、どうしよう
そらせないし(そらしたくないし)
とっとりあえず
「(ニコッ)」
そしたら彼もあの柔らかそうな笑顔をくれた
あれ近づいてくる?ん?どうしよ、緊張してきたっ!
気張れ!あたし!女は度胸!
「お、おはよ─」
「はよっ(ニコッ)
…あ─のさ、突然で悪いんだけど、
」
(ど、どうぞ!あたしのでよければっ)(ありがとう!)
((ヤバい。心臓ハレツしそう…))
→お話タイム