novel

□放課後の教室
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冬の夕暮れは早い

教室の窓の外を見ると既に日は落ちて、学校の光も少なくてほとんど真っ暗だった。あたしは帰宅部だからこんな暗いのは久しぶり。
この英語の課題を終わらせてから帰るつもりだったのに・・・あたしは寝てしまったらしいのだ。窓側の席だったから体も冷えてる。
んでいつの間にやら8時・・・8時!?


冬だのなんだのという問題ではなかったらしい



「あ――帰んなきゃな―・・・」



再び外を見てみると、少し明るい場所を見つけた

――きっと野球部だ
あたしのクラスの泉くんも野球部で、すっごい青春してて羨ましい・とか思ったりして・・・

なんか切なくなってきたな〜

だから嫌なんだ、放課後は。
別に考えなくてもいいことまで考えちゃう気がする

あれ、さっきなんで泉くんがでてきたんだろ

――とか考えてたら教室の戸が開いた


<ガラッ>


「!おい、まだ残ってんのかよ」


そこには息を切らした泉くんが立っていた


「・・・あっ、うん。泉くんはどうしたの?」

「っ、忘れ物を取りに・・・つかお前もしかして一人で帰んの?」


「そういうことになるかな、あはっ」

「『あは』じゃね―よ」


泉くんは少し顔をしかめた
そして口を開いた・・・


「んじゃあ、もうちょっと待ってろ」

「え?」


泉くんの声を聞くと・・・なんだか変


「、一緒に帰ろうぜ」



思いもよらぬ言葉にドキドキがとまらない

変な気持ちがわかるまであと少し―――







(あなたと一緒なら決して嫌なものじゃない)





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