novel
□遊園地、行かない?
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「あ─どうしよう」
あたし今、悩んでいます
恋わずらい?
……捉え方によってはそうかもしんない
この2枚のチケットが…!!
「何?それ」
「あ"!栄口!!どうすればいい!?これ!」
あたしは昨日お母さんからもらった遊園地のペアチケットを見せた
栄口は一瞬にして状況がわかったらしく、ニコっと笑って言った
「ふ─ん。行きたいの?巣山と」
「…」
そうです、図星です、
巣山を誘いたいのです!
…が!
あたしにはそんな勇気は無くて…
でも今までいっぱい話しかけてメアドも交換したしっ…
あ─どうしよう
栄口に託す?いや、それはダメだろう(なんとなく)
諦めて違う子と行こうか?でっでも巣山と行きたいしっ…!
じゃあ、いっそのこと…
「ぷっ」
「さっ栄口!?なんで笑うわけ!?」
「ごめん、ごめん。なんか百面相してるからさ〜。
それにお前ら、似たもの同士だな」
「えっ!?それどういう…」
「ほら、巣山こっち来るよ?がんばって!」
「えっえっ!?さっ!?」
栄口の『似たもの同士』というのもわからないまま、栄口はあたしの席から離れていき、
その代わり巣山があたしの目の前に!?!?
「…なぁ、今度の日曜日って空いてる?」
「えっ!うん!」
あたしの顔はきっと真っ赤!
そして声のボリュームも上がる一方!
「じゃあさ…
」
(巣山の手にはあたしと同じ、2枚のチケット!)
→お話タイム