小説

□delicious!!
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大好物は

甘いものと、君








delicious!!







「せんぱぁい…」


「何だよ」


「も、疲れた…こーかん!」





へなへなと
赤也はブン太の家のキッチンに寄りかかる
ブン太はそれを見て「お前ホントに次期部長かよ…」とため息をついた





「お前腕力弱かったのかよ」

「そんなことないッス…」





部活がたまたまなかった日曜日
恋人であるブン太の家で遊んでいた赤也は
何故かエプロンを着て
キッチンに立ち
必死に生クリームを泡立てていた
大体何故か予想はつくだろうが
ブン太は大のケーキ好きで

「ケーキ食いたい!」

といきなり騒ぎ出したブン太に
無理やりケーキ作りを手伝わされている
という状況である

ブン太はというと
オーブンの前でスポンジが焼けるのを今か今かと待ちかまえていた




「先輩何もしてないじゃないッスか!」

「あぁ?んなことねーだろぃ!俺はスポンジ担当、お前はクリーム担当っつーわけ!」




キリ、とブン太は赤也を指さして言った
そんなの、スポンジなんてほっといても焼きあがるだろ、
赤也は心の中で呟いたが



「焼き加減が重要なんだよ!もしかしたらコゲるかもしんねーだろぃ!」



まるで心を詠んだかのように
ブン太は赤也の心の声に返答した
赤也は驚いてブン太のほうを見るが
当のブン太はオーブンから視線を外そうとはしなかった




「せんぱぁい…コレ、もうよくないッスか…?」

「まだ駄目だ!」

「んむーぅ…」





退屈で退屈で仕方ない赤也は
まだ完璧に泡立っていない生クリームを手にとる

ぺろ、と一口舐めると
甘い味が口の中に広がった




(…あ)




ピク、と赤也はなにか思いついたように身体ろ反応させ
そしてニヤ、と口角を持ちあげた

赤也はまた生クリームを手に取る
今度は自分の口へ運ぶのではなく




「せーんぱいっ♪」

「んぁ…?っうをっ!!!?」





ぬっとり、ブン太の頬へと塗りつけた




「っにすんだアホっ!!」

「先輩かわいーっ」

「黙れぃ!」



そしてすかさず
ブン太の手を抑え込みぎゅっと抱きしめる




「なっ、んだよ!?離せっ!!」

「やーだっ…先輩うまそー」

「は…?っん!!」



ちゅ、
と音をたててブン太の頬に唇を寄せた赤也
そして下でぺろ、とクリームを舐め取った




「んっ、やめ…」

「先輩、美味い」

「やめろぉっ!!」




どっ、
とブン太はあいていた右足を使い
その足で赤也に蹴りを入れた




「いった!?なにするんスかぁ!!」

「それはこっちのセリフだ!!なにが美味いだこの変態!!!」




そう叫ぶブン太の顔は赤くて
赤也は不覚にも可愛いな、と思ってしまった




「お前なんか…こうだっ」




ブン太はそう言うと
ボールの中の生クリームを手に取り
それを赤也の首筋につけた




「ちょ、せんぱっ」

「っん」




そして
生クリームが塗ってある赤也の首筋にかぶりつく

くちゅ、くちゅ、と無駄に水音をたてられ
吸ったり噛んだり弄んだ



「せんぱ、くすぐった…」




赤也が言うと
ブン太は首筋から顔を離す
その顔はやはりまだ赤かった




「お返しって、やつ?」




強気な笑みを見せられた赤也は
それはもう耐えられなくて




「先輩、もっと食べたい!!」

「…うっせ」




赤也が一生懸命泡立てた生クリームは
全てボディペインティングに使われるのだった












end











































あとがき


大トロちゃん

いろいろごめん…

遅くなったし

駄作だしで

いつも迷惑かけっぱなしだね…汗



この頃スランプで

全然更新できてなかったけど

これからは書いて、書いて、書きまくって

スランプなんて吹き飛ばします!!

頑張ります


こんな駄作でよろしければ

大トロ様に捧げます






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