話☆

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タクシーに乗ろうかと考えたが、歩けない距離ではないし、酔い覚ましに徒歩で帰る事にした。





住宅街に入れば夜も遅い為、人通りは殆どない。




少し前から後ろに気配を感じていた。
マンションのエントランスに入ろうとした時、その気配もついてきたので、てっきり同じマンションの住人だと思っていた。




「風間さん、ついて来ちゃいました」

「・・・」




開いた口が塞がらないとはこの事。

そこに居たのは、合コンでベラベラ喋っていた名前だった。




「あの、風間さん連絡先教えてくれなかったから、もう会って貰えないと思って」

「呆れてものも言えん!
人の家までつけて・・・早く帰れ」



そう言って中へ入ろうとしたら袖口を強く引っ張られた。



「待ってください!もう、終電もないし・・・
風間さんは、こんな夜遅くに女の子を一人放って置くんですか?」

名前は泣きだしてしまった。


「泣くな!!誰か通ったら変な目でみられる」

「うぅ、風間さん、私どうすればいいですか?」

「・・・」














「・・・わかった。始発までの間、部屋に入れてやっても構わん。
だが、始発で帰れ。わかったか」


「はい、わかりました。風間さんありがとう。風間さんて優しいんですね」

「うるさい」





仕方なく、この訳の分からん女を部屋に入れる事になってしまった。



後悔先に立たず。

合コン・・・
トラウマになりそうだ。







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