うちの旦那 シリーズ
□意地悪なXmas
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「今日も遅くなる。夕飯は適当に食べてくる」
「わかった。行ってらっしゃい」
千景が遅くなるのはしょっ中だから別に淋しいとか思わないけど(いや、淋しいわ)明日ってクリスマスイブだよ?
年に一度のイベントだし千景と楽しい時間を一緒に過ごしたいなって思う訳で・・・
明日どうする?とか聞かれてないから、やっぱり仕事遅いのかな?
「名前?起きてたのか?」
「お帰りなさい。こんなに遅くまで大変だったね、ご飯は食べてきたんだよね?」
「あぁ、名前は?」
「私は食べたよ」
「「明日、」」
「あ、明日なに?」
「クリスマスイブだな」
「そうだね、明日も遅くなりそう?」
「遅くなるかもしれない」
「そっか・・・頑張ってね」
「・・・」
「行ってらっしゃい!早く帰れるとイイね」
「あぁ、連絡する」
よーしっ!クリスマスなごちそう作るぞ!
千景、早く帰ってきてね。
繁華街に出ると、クリスマスイブなだけにカップルばかり。
1人で買い物してると、ちょっと哀しくなってくる。
後はケーキの飾り付けたらOKかな。
〜♪
千景から電話だ♪
「もしもし?お疲れ様」
「名前、すまないが少し遅くなる」
「・・・そうかぁ、ご飯作ってあるからね」
「なるべく早く帰れるようにする」
「うん!頑張ってね」
って明るく電話出たけど、淋しいよ。
今日も遅いのかぁ・・・
・・・
あ、涙出てきた。
千景はお仕事頑張ってるのに、我儘言っちゃいけないよね。
「バカか、何を泣いてる」
「千景!!?」
「お前はいつも我慢ばかりだな。たまには俺の前で我儘になれ」
「え、今日も遅くなるんじゃなかったの?」
「俺はできる男だ、定時で上がれる様終わらせてきた。クリスマスに残業などしてられるか」
「千景!」
千景が倒れる程に勢いよく抱きついた。嬉しいよー。
「今日はごちそうだな?」
「千景の為にいーっぱい作ったの」
「ほら」
「プレゼント?嬉しい!私もあるの」
プレゼントを取りに行こうとしたら、千景がぎゅーって抱きしめたまま離してくれなかった。
「プレゼントは後でいい。
名前が先だ」
「ち、千景/////」
その後、ご飯と私がどっちが先だったかは、ね。
意地悪な千景に、我儘になる私。
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