うたたね

□Pretentious you
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「昨日俺、後輩に大勝利!ちょっとおとなげなかったかなぁ」

「へー。すごいやん」


今日もちょっと話を盛る謙也

ほんとは財前くんにギリギリ勝ったってのを

白石から聞いてる。



勝ったのは事実

ギリギリやけどな。


決して嘘はつかない謙也

盛ってるのを知ってるけど黙って聞く私




ほんとのコト言っちゃうと謙也拗ねるから

それに、この時間を大切にしたい


なんでだろう

ちょっとでも話していたい

二人の時間を、もう少しだけ…



この前白石が言ってた



「男はな、好きな子にはついつい見栄はってまうねん」



この言葉が頭をよぎる

別に、気にせんでいいはずやのに。


「ちょ、くらむぼんきいてるかぁ?」

「聞いてる聞いてる」

「ほんまかぁ?」

「じゃぁ今度部活みにいこっかなぁ」

「それはアカン!アカンで。自分の部活に集中せな」

「wwわかったわかった。がんばりやぁ」

「おう。」




楽しい。でも苦しい。

ふわふわ、もやもや


謙也、もっと笑って?

声聞かせて?

名前、呼んで…





Pretentious you〜見栄っ張りな君〜

Me not noticing〜気付かない私〜

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