07-GHOST 長編
□Kapitel.3
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「ミカゲ…」
「……」
「大丈夫だよテイト、レイ少し疲れただけさ」
「良かった…」
「しばらく安静にした方が良さそうですね」
「……」
「…レイ…?」
ずっと黙ったままのレイにテイトは話し掛けた。
「…ん?」
「大丈夫か?」
「…ああ」
「じゃあオレがミカゲの看病を…」
「ちょっと待てテメーは起きてから一食も食ってねーだろレイもだぞ」
「………」
「オ…オレは別に腹なんか…」
ぎゅるるるる
テイトの腹の音がなった。
「さあ夕食のお時間ですよ」
「質素ですがいっぱい食べて下さいまし☆」
「力がつきますわ」
「あ…ありがとうございます」
モテモテなテイト。
「今日のメニューはアイシチューですよ☆」
「……目か…」
レイがボソッと言った。
「おー今晩はごちそうだな」
「………」
レイが食べた。
「テイト…食えよ…」
「…レイ…」
「…うまいぞ」
レイに言われて食べてみるテイト。
「…うまい」
「……ラトス、オレのも食え…」
「…おー」
ガタッと席を立つレイ。
「…食わねーのか?」
「……ああ」
「…何かありそうですね…」
ボソッとカストルは言った。
「う…」
「……」
ラブラドールはミカゲに触れた。
「…ラブラドール」
「……レイ君…」
「……ミカゲか…」
「……うん…」
ラブラドールは俯いた。
「…なぜお前が泣きそうになってる?」
「………だって…」
カッ
レイはラブラドールの顔を両手で掴んで自分の方に向かせた。
「…戻らない…のか」
「…っ」
「…ミカゲ…」
「レイ君…」
「仕方ない…か。ラブラドール…辛かったら、我慢しなくていいんだぞ」
ラブラドールの頬を撫でるレイ。
「…っ、ボクは平気だよ?」
作り笑いを見せるラブラドール。
「…はぁ」
ポンポンとレイはラブラドールの頭を撫でた。
「?」
「―――がある…それで―――…」
「え…?」
「…ふっ」
「で、でも…」
「…平気だ」
「…う、ん…」
ラブラドールは納得いかないようだった。