07-GHOST 長編

□Kapitel.2
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「…イト…テイト」

「…ん?」

「…起きたか」

「レイ…?」

どうやらテイトはまだ頭が働かないらしい。

「…気分は?」

「…俺…」

「……」

「…ここ、は…?」

「おや、どうやら目を覚ましたか」

テイトに声をかけたのはカストルだった。テイトは警戒した。

「初めまして。私はカストルと言います。因みに…あの目つきの悪い人は気にしなくていいですよ」

「フラウだ」

「ボクはラブラドールだよ」

「…テイト。警戒しなくても大丈夫だ」

「レイ…」

「ここは帝国第7区のバルスブルグ教会…だろ」

レイは言った。

「バルスブルグ教会…」

「君達はどこから来たの?」

可愛らしい男の子…ラブラドールが聞いた。

「それは…」

ぐいっ

「お前…帝国軍の人間なのか?」

バリッ

「触るな!!オレはあんな奴等とは違う!!」

テイトは言った。

「…」

レイはそのやりとりを黙って見ていた。

「…君はレイ君…て言うの?」

ラブラドールはレイ言った。

「…ああ………お前…女?」

「…え………ボク男だよ?」

見ればわかるでしょ?とラブラドールは言ったがレイは見てわからないから聞いたんだが…と思った。

「…厳ついのは何処へ…」

「お風呂だそうです」

「…」

「どうしましたか?」

「…着る服…何かないか?」

「あるよ」

ラブラドールが即答した。

「…そうか。なら、オレとラトスも入ってくるか…行くぞ」

「おう」

「…また後で…」

そう言ってレイはラブラドールの頭を一撫でして風呂場に行った。

「…///」

「・・・ラブラドール?」

ラブラドールが顔を赤くしているところをみてカストルは固まった。ラブラドールの今の姿は可愛らしく、まるで乙女のような感じだからだ。
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