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□退学クライシス
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隼人が完全に根津先生を落とす前に、私は止めに入った。
『ストップ、隼人』
「煉さん!しかし……」
『これ以上はツナの迷惑になるわ。ここは治めて頂戴』
「うす……」
隼人は項垂れながらパッと手を離した。
根津先生はつらそうに咳をしている。
『先生、大丈夫ですか?』
「ま、まったくなんなんだお前らは!!」
「ああ!?」
『隼人!!
それよりも先生。テストの返却を再開してください。この件の話は授業後でも遅くないでしょう?』
ニッコリと笑いながら根津先生に告げると咳ばらいを一つして、仕方ないと立ち上がった。
「授業後、獄寺と沢田には話があるからな!!」
そしてテスト返却は再開された。
「次、女子。伊藤ー」
「はい」
みんなテストの点数を見て一喜一憂している。
「煉、さっきはかっこよかったね!」
「花!私もそう思ってたんだ〜」
『花ちゃん、京子ちゃん……照れる』
「なんか慣れてるって感じがした!」
『ああ……兄が理不尽なところが多くて、仲裁に入ることが多かったから、かな』
((煉(ちゃん)が遠い目をしてる!!))
「げ、元気出して!」
「帰りおいしいケーキ屋さん教えてあげるねっ!」
『あ、アリガトウ??』
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