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□ヒーロー
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そう、風磨君は・・・アレ?



そういえば、確か風磨くんと喋ったことがあるのって・・・?






確か一番最初に会ったのは、1年生の頃。



私がプリントを廊下にバラまいちゃった時に


一緒に拾ってくれて。




2年生の時は本を取ってくれたし、確か文化祭の時も・・・・





そう言えば、風磨くんと喋ったことなんて何回かしかないけれど



喋ったことがあるのは、全部私が困った時だけかもしれない。






「とりあえず、コレ使って?」



そう言って私に傘を差し出す



『えっ?・・・でも風磨くんが・・』



そう言えばまたニコッと微笑んで


「俺?俺は家近いから大丈夫!!」



そう言って、雨の中に歩み出した



「あ、じゃあね。」



そう言うと、走って行ってしまった




『・・え?・・・』



私は信じられなくて、しばらくずっと走って行った風磨くんの後を見つめてた




『使わせてもらおう・・かな?』



せっかく貸してくれたのに、と


貸してくれた傘をさして家へと帰った






ヒーロー


(そう、彼と喋ったことがあるときはいつも私が困った時)

(彼は私のヒーローかもしれない。)
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