長編

□unusual days!
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今日はリボーンのこと、露骨に避けすぎてしまった…

リボーンは恐らく私に嫌われたと思っているだろう。

もちろん嫌いになったわけじゃない。
むしろリボーンの顔を見ると、顔が熱くなってしまう。
さりげない長い脚を組む仕草だとか、ツナ達と話している時に垣間見える笑顔だとか…
そんな何気ないリボーンにいつのまにか見惚れているのだ。


避けてごめんなさい、と伝えなければと思うのだが、
目が合うと、無意識のうちに逸らしてしまう。

どうしちゃったんだろう、私…。



「んあーお腹いっぱい!」

「じゃあ、また明日ね!」


皆と別れて、帰り道は必然的にリボーンと2人きりになる。
隣は気まずいので、リボーンの少し前を歩く。

よし、謝ろう、としたその時、


「ナギ」


リボーンに呼ばれ、後ろの方を振り返る。


「昨日は、「リボーン!」


リボーンが何か言いかけるのと同時に、何故か見たことのない外国人のような美人さんがリボーンに抱きついているところだった。


「会いたかった!愛しい人!」


と言いながらリボーンにべったりとくっつく。


「ビアンキ!」


リボーンにビアンキと呼ばれたその女性は、リボーンの頬に軽くキスをし、探してたのよ、と熱っぽく言った。


「なんでお前がここにいるんだ。」

「あら、久しぶりに会ったのに冷たいのね。」


相変わらずリボーンにべったりな女の人に苛々する。


「ねぇ、リボーン。今日このあと空いてる?」

「…俺は忙しいんだ。他をあたってくれ。」

「最近、全く相手にしてくれないのね。
もう愛人にはしてくれないの?」


女の人の声に耳を疑う。
…今、愛人って言った…?


「もう、お前とは「私帰るから。」


リボーンがなにか言いかけていたが、それを遮るように気づいたら口から出ていた。


「もう、今日はリボーンも帰っていいから。
そんな不潔な家庭教師なんていらないから!」


そういって私はその場から逃げるように走って家に向かった。

リボーンはかっこいいし、年齢的に愛人だっていたっておかしくない。
なのに自分の感情が抑えきれず、子どものように叫んでしまったことが自分の幼稚さを語っているようで悔しい。


後ろでリボーンの何か叫ぶ声がしたが、気づかない振りをして走り続けた。
この後あの女の人とリボーンが一緒に過ごすのかと思うと、何故か目に涙がにじんだ。

















「んあー!お腹いっぱい!」

「じゃあ、また明日ね!」


夕ご飯を食べ終え、皆解散になる。
ナギ以外は皆同じ方向なので、早々とナギと2人きりになる。


…結局なんも話せてねぇ…。


ダメツナは何度も俺とナギが話せる機会を作ろうとしてくれていたが、
その度にナギに逃げられていた。


しかし2人きりになったのだから、もうここはきちんと謝るしかない。


「ナギ」


少し前を歩いていたナギが振り返る。


「昨日は、「リボーン!」


俺が言いかけたその時に、懐かしい声が聞こえた。

そしてその声の主に思い切り抱きつかれる。


「会いたかった!愛しい人!」

「ビアンキ!」


すると元愛人のビアンキがべったりとくっついてきて、頬にキスしてくる。


「なんでお前がここにいるんだ。」

「あら、久しぶりに会ったのに冷たいのね。」


正直こんなところ、ナギには見られたくない。

「ねぇ、リボーン。今日このあと空いてる?」

「…俺は忙しいんだ。他をあたってくれ。」

「最近、全く相手にしてくれないのね。
もう愛人にはしてくれないの?」


…予想以上にしつこい。


「もう、お前とは「私帰るから。」


俺がビアンキに言いかけたとき、ナギの怒りを含んだ声が聞こえた。


「もう、今日はリボーンも帰っていいから。
そんな不潔な家庭教師なんていらないから!」


そういってナギが走って行ってしまう。
何故か去り際のナギの表情が、泣きそうに見えた。


離せ、と言いビアンキを引き剥がしすぐさまナギを追いかける。


「ナギ!」


叫ぶが、ナギの姿はもう見えなくなるくらいに小さくなっていた。


「…はぁ…。なんでこうなんだ…」


なんで愛人がいたことであんなに怒っていたのかはわからないが、俺が傷つけたのは事実だ。

立ち尽くす以外なにもできない自分自身の不甲斐なさに、俺は悔いる事しかできなかった。






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