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□その瞬間、恋に落ちた
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花形から日向が倒れていたと聞いた。



俺は教室を飛び出した。



周りからの視線?


んなもんどうでもいいよ。






息をきらして、本気で走った。









人が群がっているところを見つけた。



多分、あそこだろう。






くそっ!!
何もしないんならどけよ。




女はともかく男まで群がってんじゃねー。





「お前らそこ通せよ!!どけ!!」





ファンの女の子?

そんなの知らねー。




日向のが大事だ。




ファンの奴らは俺の言葉づかいに驚いてる。




何だよ、そんなに王子の俺がいいのかよ。





少し睨みをきかせながら日向を抱えた。





「藤真先輩…?」




弱々しく日向は俺を見た。




可愛い。



いやいや、こんなときに不謹慎か、俺は!!





「日向!!大丈夫か!?待ってろよ!!今、保健室に連れてってやるから!!」





俺はまた走った。




「いつまでも群がってんじゃねーよ!!どけよ!!」




日向はファンの女の子達にそんな言葉づかいして大丈夫ですか?みたいな顔で俺を見ていた。






ファンなんかどうでもいいんだよ





俺は日向だけだ。





俺の素を知ってても、ずっと変わらず接してくれた、お前がいいんだ。



王子の俺なんか興味もないお前がいいんだ。





昨日、冷たい氷を投げたりして悪かった!!



いじめてるのは、お前が相手にしてくれるからで……

















俺は、

お前に恋してんだよ









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