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□振り向かせたい、その心
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女の名前は陰野日向。



よくよく考えてみれば
自分のクラスで、しかも隣だった。



今まで全く知らなかった。



流川はなぜだか少しドキドキしていた。


試合でもなんでも緊張などしたことがない。



流「………病気?」



…まぁ、どーでもいい



そんなことを考えてたら隣の席からイスに座る音がした。



ちらっと隣を見る。



昨日いた女、つまり陰野日向がいた。



日向は視線に気づき、流川の方を向いた。



「えっと…お、おはよ?」


話したことがないのでおずおずと挨拶をする日向。



流「……うす」



予想外にも流川から返事があり日向は少し驚いていた。



流川はしばらく日向を見る。



じーー…


なぜドキドキする?
なぜ可愛いと思う?
可愛いと思う感情は初めてだ…
興味がどんどんわく


そう考えたら桜木がみょうに腹立たしくなった流川。




「あ、の…わたし、何か変かな…?」



痛いほどの流川からの視線。



オロオロしている日向など流川はお構いなし。



流「……どあほうのこと、好きなわけ?」



「ど、どあほう?」



流「…桜木」



単刀直入、ずかずかと聞いてくる流川。

日向は顔を赤く染めた。



「さ、桜木くん!?えっと、その…」



ムカムカ……


流川は無性にムカムカした。



そんな時、
タイミングよくちょうど桜木が廊下を通る。



ガハガハと大きな笑い声のあと日向を見つけ、クラスに入ってきた。



桜「日向さん!これ、ありがとうございました!!」



照れながらタオルを返す桜木。



「えっ!わ、わざわざありがとう。」



日向も照れ笑いをして受け取る。



そこに最大限な怒りがこみ上げる流川がいた。



今までにないくらいの怒り。



流川は気づいた。



…俺は、こいつが好きなんだ。



桜「じゃあ日向さん!また体育館きてくだいね!」



桜木が日向に手を振り流川にベーっと舌をだし帰っていった。



その直後、流川は日向の手を取り教室を出て行く。




「えっ!?る、流川くん!?」








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