小説

□お酒の力
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「・・・・・・・・・・・・」

仕事から帰ってきたデルは、
家の荒れように自然とリビングへと急ぐ。

「ここもか・・・」

リビングは大量の焼酎瓶や、ワンカップ酒、
ビール缶が転がっており、なんともひどい荒れようだった。
その中で、まだ酔っ払ってお酒を飲んでいる優真と、
もう潰れているであろうと思われるハクが机に突っ伏している。

「あ〜〜〜、デリュウおきゃえり〜」

デルが帰って来たことに気づいたのか、
優真が手を振りながら、言ってくる。
だが、その口調は明らか酔っているのを示している。

「デリュも飲む〜?」
「遠慮しておく」
「ええぇ〜〜?付き合いわりゅいぞぉぉ」
「俺まで酔ったら、誰がお前らの世話をするんだ?」

そっか〜と上機嫌に言う優真の頭を
デルはグシャグシャッとかき回す。
そうすれば、優真は嬉しそうに、えへへ〜と笑う。

「じゃあ、そろそろ
何故こういう状態になったかを100文字以内で答えてもらおうか」
「えぇぇ?
デル、“トリノコシティ”歌いたいのぉ?」
「違う。(マスターはもう駄目だな)」

話がかみ合わない優真を
デルは抱えながら部屋に誘導していく。
その間にも、
優真のわけの分からない会話に付き合わされたデルは、
戻ってきた時には疲れがピークに達していた。
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