小説

□マスターのやり方
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デルが仕事を終えて部屋から出てくると、
キッチンでハクが楽しそうにご飯を作っていたのが目に止まった。
“どうしたんだ?”と聞けば

「今日は、リンちゃんとレン君が来る日じゃないですか」

と満面の笑みでハクは答える。

「あっ、今日だったな・・・。で、何しに来るんだっけ?」
「確か、歌を練習したいって言ってました」

2人がそんな会話をしていると、玄関のチャイムが鳴る。
パタパタと、ハクが玄関を開ければ、
よく目立つデカリボンとバナナヘアーが飛び込んできた。

「いらっしゃい。リンちゃん、レン君」
「こんにちは!ハク姉ー!!」
「今日はよろしくな!」

ハクの出迎えに、リンとレンも笑顔であいさつ。
そのままリビングに通されたリンとレンは、
デルの姿を見つけるといきよいよく飛びつく。

「わーい!デル兄だー!!」
「なあ、どうやったら、デル兄みたいに強くなれんの?」
「知るか!つーか、離れろ!暑苦しい!!」

鬱陶しそうにしていても、2人にかまっているデルに、ハクは笑う。
笑うなと言われても、
つい笑みがこぼれてしまうのだから、仕方ない。
デルもあきらめたようにため息をつく。

「今日は、歌の練習に来たんだろ。さっさと、こっちに来い」

とデルは、手招きした。
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