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□ 迷い猫に踊らされて─。
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「い………いくわよ?」
一つのドアの前で足を止め
扉をノックする──…。
一気にどうしようもない緊張感が襲ってきたが
中からの返答が聞こえ、もう逃げ出す可能性が0になったことを全員が静かに受け止めて中にへと入って行った───…。
「YOU達を待っていましたァ〜、さて……アレはどーなりましたカ?林檎サン…」
訪れた部屋は早乙女学園の学園長で…シャイニング事務所のボス……シャイニング早乙女の校長室……。
「あ、あのね……シャイニー…冷静に聞いて……ほしいんだけど……」
だんだんと恐怖で語尾が小さくなり
上手くしゃべれなくなってくる………
「Oh……そんなに脅えなくても大丈夫デース。ミーはYOU達の行動をずぅーと監視していマシター。」
「………え?監視?」
シャイニングが告げた言葉に音也が反応すると
「Yes…イエェース…!ミーが預けたネコを…林檎サンが生徒の皆サンに預けたことやー、脱走したネコをMr.聖川とMr.一十木…そしてMr.四ノ宮が奮闘して捕まえようとしていたことも、ゼーンブ、ミーは知ってマース!BUT……」
「ネコを預ける前に言いましたヨネー?大事なダーイジナ、ネコなんでぇー絶対に逃がさないでクダサイ……っと…。」
「そ………そうね……そんな事を言っていた気も…するわ……ホホホホホ…」
かなり間近にある顔に声が裏返ってしまい誤魔化しに高笑いをして視線を逸らす林檎だが…
「なーらァ……何故ここにネコが居ないのか…説明してもらえマスカ?林檎サーン?」
「………う……、うわぁぁあん怖いわ、助けてまーくん!!」
とうとう耐え切れなくなった林檎は素早く真斗の後ろに隠れガタガタと身体を震わせていた…。
「あの……学園長…お言葉ですが…」
「Mr.聖川は黙ってなサーイ!」
そこに助太刀船を出そうとした真斗だが……。
あっさりと切り捨てられてしまう──…。
そんな中…
「リンちゃんは、どうなるんだよ?」
素朴な疑問を音也が素直にシャイニングにぶつけると
「Oh……林檎サンの未来が心配デスカ?」
「……当たり前だろ…!これは俺達のミスでもあるから─…」
「……フハハハ…ハハハハハハハ!」
「な、何がおかしいんだよ?!!」
林檎のことを心配する音也を突然、嘲笑うかのように
笑い出し
「……フフ…OK……ならチャーンスを与えマショウ…」
その言葉を聞き、音也、那月、真斗の顔色が変わった──…。