ut☆pr
□ 素直じゃない…。
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何の抵抗も出せない真斗をからかうように、クスクスと笑って制服に着替え終わると鞄を手に持ち、部屋を出ようとするが、唐突に振り返り──…。
「お前……隙を見せるのは好きな奴の前だけにしとけよ?じゃーな」
ヒラヒラと後ろ手に手を振り部屋を後にした──…。
パタンと扉を締めた直後
バンッと内側からドアに何かを叩き付けられるような音がし…
「神宮寺、貴様ぁああ!」
と言う叫び声が聞こえた。
再びそれに
笑いが込み上げて来て
必死に笑いを堪えるレンの目に涙が溜まる──…。
本当は全部知っている─
君がオレを邪険に扱うのは、ただの照れ隠し─
いつも憎まれ口を叩くのは
愛情の裏返し─…
本当に素直じゃない……。
そんなとこが可愛いと思ってしまう
君にオレは惚れている─…。
・fin・