06/07の日記
13:29
金剣槍 アイス
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「セイバー、アイス食べて帰らないか?」
「いいですね。しかし貴方がいうのは珍しい」
「たまにはな。無性に食べたくなったのだ」
「暑いからな。私も食べたい。行こう」
「我もゆくか」
「…アーチャー。貴様は本当にどこからでも現れるな」
「我は神出鬼没なのだ」
本日初見えのアーチャーにセイバーはげんなりした。
一応制服を着ているが学園に来ていたかは不明である。
「…とりあえず行くか」
「そうだな」
何を言っても無駄な事は分かりきっている二人はアーチャーを入れて歩いた。
コンビニへ向かい、店内に入った。
「おお、結構色々出ているな」
「本当だ。どれにしよう」
ガラス越しに冷凍室を見ながらランサーとセイバーは選んでいた。
アーチャーはもう決めたのか、店内をブラブラと見に行ってしまった。
「何にする?」
「どうしようか。モナカも美味しそうだし、そちらの期間限定の氷菓も…そちらの抹茶バーも捨てがたい…」
真剣な顔で悩むセイバーにランサーはこっそり見ていた。
迷う彼女はひどく幼く見え、また可愛く思う。
撫でたくなるのを堪えてランサーは言葉をかける。
「俺のを分けてやろう。二種選べ」
「いいのか?」
「ああ」
なかなか甘えない彼女が素直な数少ない瞬間。
その嬉しそうな顔をみると何でもしたくなる。
「では…「全部買えばよいではないか」
その時セイバーの後ろからアーチャーが首をだした。
「食べきれないだろう」
アーチャーのとんでもない提案にランサーが呆れる。
「一口ずつ食べて捨てればよい」
「食べ物を粗末にするな!!」
セイバーが噛みつくとアーチャーがニヤニヤと笑う。
「貴様が選べぬのが悪い。さっさと選ばぬか」
―…前にもこんな事あった気が
少し考えた後、ランサーは気がついて笑ってしまった。
突然笑いだすランサーに二人は訝しげな顔をする。
「くくっ…いや、悪い。何でもない。セイバー、決められないならアーチャーに奢ってもらえばいい」
「ランサー?いきなり何を…」
「なあアーチャー自分の物をやるならいいだろ?」
「…ふん。犬が。セイバー、奢ってやろう。これだ」
「貴様に奢られる筋合いはないぞ!!」
いい募るセイバーを連れてアーチャーがアイスを二つ持ってレジに向かった。
ランサーはそれに続きながら、食べ物にまで嫉妬するなよ。
とまた密かに笑った。
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