05/27の日記

05:29
槍金槍で買い物に行くseven
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三人は無事遠坂邸に到着した。
ベルを押そうとするとちょうど扉が開き、葵が顔をだした。

「!、凛!!どこに行っていたの!?心配してたのよ」

「ご、ごめんなさい母様。その…」

母のためにサプライズで買い物に行ったのだ。
理由を言ってはサプライズにならない。

「すみません葵さん。俺達がつれ回してしまったんですよ」

「え?」

クーがさらりと嘘をついた凛が目を見張った。

「公園から帰るところで偶然会いまして。ギルガメッシュに頼まれた買い物の手伝いをしてもらってたんです」

連絡せずにすみません。
クーが頭を下げると葵は虚を突かれ、その後ふっと力を抜いた。

「そう。クー、凛が迷惑をおかけしてごめんなさいね」

「いいえ。あ。ほら、嬢ちゃんさっさとトイレ行って来いよヤバいんだろ?」

「っ!?…ええっ!!ではね!!クー・フーリン!!」

クーが目配せしたのを察した凛が顔を真っ赤にして家の中に入った。
これで彼女はプレゼントを葵にバレずに持ち込めた。
…が、凛はもう少しマシな言い訳がなかったのかと思ったのだった。

「凛を送ってくれて本当にありがとう…最近、立て続けに誘拐事件がおきてるから心配だったの」

今度は葵が頭を下げた。
どうやらクーの嘘は見破られているらしい。

「ええ。…少し嫌な予感がします。困った時は使って下さい。何時でも力になります。あ、こいつも」

最後にクーがディルムットの肩に手を回して笑うと葵も笑みをこぼした。

「はい。何時でもおっしゃって下さい」

「ふふっ。頼もしいわね。もう二人は大人ね」

「大体は大人ですよ。ギルガメッシュの荷物運びますよ」

「何から何まで悪いわ。ご飯食べて行く?」

「すみません。今日はケイネス殿と約束をしているので、またの機会に」

「そう。じゃあ今度は遊びにいらっしゃいね」

ギルガメッシュの荷物を部屋の前に置いた二人は葵と別れた。
てくてく歩くと上から小さく呼ぶ声があった。

「そこの二人!」

「ん?嬢ちゃん。おいおいレディがんな所から首だすなよ」

「さっきはレディ扱いしなかったくせに!」

凛が窓からクー達に向かって話しかけていたのだ。

「で?なんだよ」

「そ、その…ああありがとう!!それだけよ!!」

じゃあ!と言い残して窓を閉めた凛にクーは思わず吹き出した。

「可愛いよなぁ」

「…ほどほどにね」

そうして二人は帰路についたのだった。

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