文
□作戦。
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体育総代選挙規約。
一、権利。
学園内の者は立候補できる。ただし三年生は除く。
二、任期。
11月からの一年間とする。
三、選抜方法。
4月から10月までの学園内の体育行事、球技大会、冬木レース、体育祭での功績を点数に換算する。また全生徒による投票選挙を行う。
そして投票で選ばれた上位五人にて決勝トーナメントを行う。体育行事での獲得点数に応じてトーナメントを有利に配置される。そのトーナメントの優勝者を総代にする。
四、任務内容
冬木における武道の鑑となる事。
「…本当だ。確かに学園内の者ってなってる。…拡大解釈すれば先生も参加できるってことになるのかなぁ」
ウェイバー・ベルベットは図書館で首を傾げた。
机には学園の歴史書と規約書の山。
細いウェイバーだと埋もれてしまっている。
「おう、坊主。やっとるか」
「遅いです!!貴方がいいだしたんでしょうが!!」
ウェイバーは嵐のような授業の後、イスカンダルに言われて規約の確認をさせられていたのだ。
何故受けてしまったのか…ウェイバーにもわからない。
「そうかっかするでないわ。どうだ?」
「先生が言った通り規約には゛学園内の者゛ってなってました。それに…歴代の総代を遡ってみたら何回も総代になって人もいた」
「ほほぅ。まあその辺は心配するでない。余は今年一年で総代となる。でなければきっぱり諦める。理事会の連中もだまっとらんだろうしな」
「…」
イスカンダルは的確にウェイバーの不満を解消した。
生徒には期限があるが先生にはなくて不公平だとは言えなくなった。
「そうだ坊主。そなたは余の補佐となったからな」
「へー。そう…ってはぁああああ!?なんで!?どうして!?意味わかんないぞ!!」
「これ。うるさいぞ。体育室に来い」
「え?はぁ?ぎゃああああああああ!!」
ウェイバーはイスカンダルのを肩に担がれ体育室連行された。
椅子に座らされまた頭をグリグリされた。
身長が縮むかと思った。
「やめろバカっー!!」
「まあ落ち着け。一から話そうではないか」
「みっちり、はっきり、きっぱり話せ!!」
「ふむ。まずは余は正式に選挙に出る事になった。ただし条件が付け加えられた。仕事を優先する事。また生徒を一人つけ、競技に参加できぬ場合は自分の変わりにでてもらう」
「………はぁ?」
「そなたは、余の代わりに、競技に、出る可能性がある」