H O U S E W I V E S

□第2話
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レベッカは銃を手にして,昔の事を思い出していた。

誰にも話していない,話せない秘密を。

「ただいま。ベッキーどこにいるんだ?」

夫のティムが帰って来たようだ。

「おかえりなさいティム。私はガレージよ。夕食の用意は出来てるからすぐ行くわね。」

ティムに返事をすると銃を隠す様にしまってリビングへ向かった。

――――――――――

アレクシスはお店へ向かう途中,リチャードの家の前を通りかかった。

「こんばんは。」

外に出ていたリチャードと目が合った。

リチャードは挨拶すると手をふった。

「あっ...こんばんは...。」

アレクシスはとっさに挨拶しかえした。

こうして挨拶を交わすだけでは本性はわからない。

アレクシスはリチャードが電話で言っていた言葉が,気になって仕方がない様だった。

自分でどうすればよいのかわからないアレクシスは,誰かに早く相談したくてたまらなかったのだ。

「どこかにお出かけですか?」

リチャードは優しい笑顔で尋ねる。

「ちょっと息子達と食事に行こうと思って...。」

アレクシスは電話の事が気になっている。

だが,あんな笑顔を見せるリチャードが悪い人だとは思えなかった。

「そうだったんですか。よかったら今度僕とも一緒にディナーに行ってくれませんか?」

アレクシスは不意な誘いに戸惑った。

「....嬉しいわ。もちろんよ。楽しみにしてるわね。」

嬉しかったが無意識にも,あの電話の事のせいで即答できなかった。

「じゃあまた...。」

リチャードは再び笑顔を見せると別れを言った。

「ママよかったね。」

車を動かし始めるとアリソンが言う。

「...えぇ。」

嬉しい半面不安なアレクシスはお店へ向かった。
 
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