紙の切れ端

□ダブル☆ベリー
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校舎で唯一電気が点いているのは生徒会室

殆どの生徒は帰宅し、今頃は夕食を食べているだろう時刻だ

そんな時間に生徒会室には明日までに提出する書類を纏める二人の姿がある

『副会長〜、聞いてくださいよ! 今日、昼に売店に行ってお菓子を買いそびれたんですよ』

「それは残念だったね。 其処の紙とってくれるかい?」

『はい。 そのお菓子は前から食べてみかったんですよね』

「ありがとう。 どんなお菓子だったんだい」

『名前は覚えてないんですけど、ポッキーの苺とブルーベリーの期間限定のです』

「だから、普通のポッキーを何もしないで食べているんだね」

『自分のはもう終わりましてんで。 そうだ、副会長が限定ポッキーをくれたら手伝いますよ』

「…、言った事はやりたまえよ。 ほら」

『な、なんで副会長の鞄からお菓子が?! で、何で口に加えるんですか?!』

「これは最後の一本だ。 僕が思うに限定ポッキーは明日はもう無いよ」

『けど…。 カレカノでもないのに申し訳ないですよ』

「なら、今日からなれば良いじゃないか」

『え?!』

「知っているかい? ブルーベリーと苺の花言葉を」

『い、いえ』

「ブルーベリーは好意を苺は貴女は僕を喜ばせるという意味だよ」

『それは…』

「そのままの意味だ。 答えを聞かせてくれるかい?」

『よ、よろしくお願いします!』

外からはカーテンで中は見えな

中は見えないが影がこの後の事を周りに見せていた





「最後に一つ、苺のは幸福な家庭と言う意味も含まれているんだよ」





** おまけ **

扉の向こうに立ち尽くす一人の姿

「(刑部…! 私はどうやって生徒会室に入って書類を渡せばいいんだ?!)」

数分後に向こうから扉が開いたか開かなかったかは別の話






(リクエスト有難うございました!)
20121111 

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