銀魂小道
□おさめてはじめて
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「辰馬―おきてるかー?」
「うぅ・・・。金時・・・。」
「結構無茶したからな。でもそろそろ起きとけよ。初詣行くんだろ?」
「・・・zz」
「おい。」
枕にうずまって目を閉じようとする辰馬を起こすのはあきらめて、
俺はつけっぱなしの紅白を消しに布団から出た。
「金時ぃ、どこぜよー・・・。」
「んだぁ?」
「寒いき、横にいとぉせ・・・?」
・・・いとぉせ、とかマジで可愛いと思いませんか。
だってほら、ただでさえ事後だし。
かすれた声に、熱っぽい目に、布団から見える素肌とかもうたまんねぇわけで。
「しょーがねぇなぁ・・・。」
若干むらっときたけども、そこは堪えて布団の中に戻った。
辰馬を腕の中に閉じ込めて、髪の毛をいじりだす。
あー、いい年越しだわ。
腕の中で辰馬がまたうつらうつらしだしたとき、遠くのほうで低い鐘の音が鳴り出した。
「除夜の鐘、かぇ・・・?」
「だな。初詣。間に合わなかったけどいいか?」
「人、いっぱいじゃろうしのぉ。そがなとこいくよりも、金時とおるほうがええ。」
きゅ、と俺の胸に擦り寄る辰馬が愛おしくてたまらなくなって、思わずそっとキスをする。
一度だけでは足りなくて、もっと、もっとと舌を絡めた。
「ん、ふ・・・。もっ、と。きんとき、もっとぉ・・・。」