お話部屋

□おかえり
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セルゲームの3日前。



部屋に入ると壁に寄りかかった悟空が安らかな寝息を立てて眠っていた。
セルとの闘いに備え、普段から超化したままの悟空。
その碧色の瞳を見ると、チチは心の片隅がざわざわとさざめくのをいつも感じていた。



―――あの瞳は、闘うための瞳―――



いつか自分のそばから悟空がいなくなってしまう、そんな気がして・・・・・・不安が心の中を穏やかではなくしてしまうから……。
チチは、あの瞳を、超化した悟空を見るのが苦手だった。


けれど。
瞳を閉じて眠っている姿は、やっぱり愛する夫そのもので。そんな悟空に、どこにも行かないで欲しい、闘ってなんか欲しくないと伝えることは、悟空が悟空でなくなるような気がしたから・・・・・・。


チチはその安らかな眠りを壊さないように、金色の輝く彼の髪にそっと触れ、祈るように願いをこめたのだった。


「必ずおらのもとに帰って来てけれ」と。


その願いが、まさか七年後に叶うことになるなんてその時は思いもよらずに……。
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