恋愛モノa

□波紋
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 ここは成歩堂法律事務所

 ガチャ。
「入るわよ。」
 無人の受付を通り過ぎ、奥の部屋に入る。

 と、「あ」の形に口を開けたまま固まっている男が目に入った。
 成歩堂 龍一。
「…な、なななななん」
「私がわざわざ足を運んだのに、歓迎の言葉も無いの?」
 鞭を構える私に、彼は一旦言葉を飲み込んだ。
「いや…よくいらっしゃいました……狩魔検事。…な、何の御用でしょうか…」
 完全に逃げ腰の情けない姿を横目に見ながら、ソファーに腰掛ける。なかなか座り心地のいいソファー…。
「インテリアはなかなかね…シンプルで無駄が無い。ただ、整理整頓に多少の問題があるかしら。」
「いや、だから何しに来たんですか…」
 相変わらずの情けない態度…私はこんな男に負けたの……いや、あれは運が悪かっただけよ!
「勝つためには敵を知ることが大事。という訳で完璧な勝利のために偵察に来たわ。」
「この間負けたのをまだ根に持っ…あいたっ!!」
「調子に乗らない事ね、成歩堂龍一。」
「でも次も負けたらって不安だから来たんだろ…イタッ!!わっ!いたっ!」

 悔しい!イライラする!
もう一度鞭を振り上げたとき…
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