恋愛モノb
□サヨナラ
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(そろそろ潮時…かなぁ)
窓の外はムカつくくらい快晴で、余計に落ち込んできた。
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「ちょっと出かけてくる。」
なるほどくんは、鞄を手に取った。
「あ、どこ行くの?」
聞いてから、しまった、と後悔した。明らかになるほどくんが動揺したから…。
事務所から出かけるときに行き先を言わないのは、大抵つまらない用事だったからだ。行き先を聞いてこんな反応が返って来るなんて、イヤな感じ…。
なるほどくんは私と目を合わせずに、答えを探してる。そして口を開きかけた時、思わず遮ってしまった。
「あ、言いたくないならいいから!ぷらいばしーってヤツを尊重してあげる。」
ウソツキ…自分が聞きたくないだけ。さあ、黙って出掛けて…。
でも、なるほどくんが結局しゃべっちゃう事も、ちゃんと予想出来てた。
「あの…いや、やっぱり黙って行くべきじゃなかったね。真宵ちゃんも無関係じゃないし…。」
頭をかきながら、なるほどくんは困ったような照れたような、曖昧な顔をした。